312040f 近松が描いた俊寛 ―謡曲「俊寛」から浄瑠璃『平家女御島』へ 【連続講座】中世の人物像 ―文学と歴史からのアプローチ―

開講済

講座概要

講座番号 312040f
期間 2019年11月13日
回数 1回
曜日
時間 15:00~16:30
定員 50 名
一般料金 1,500円
会場 三鷹サテライト教室

内容

『平家女護島』は享保四年(1718)大坂竹本座初演、近松門左衛門作の時代物浄瑠璃です。平家の繁栄に陰りが見え始める頃から、清盛の死を経て、源氏の世が訪れるまでを虚実とりまぜて描きます。本編は時代物浄瑠璃の通例通り五段構成をとりますが、そのうち二段目では、『平家物語』巻三「赦文」、同「足摺」や、謡曲「俊寛」の設定や表現が巧みに利用され、しかもそれらの原典とは全く異なる俊寛像が描き出されています。
時代物では、軍記物や謡曲などによる歴史的な事件や伝説、伝承に対する通俗的理解を作品の大まかな枠組み(これを「世界」と言います)として、その時代や場所、登場人物名とその人柄、人間関係などの設定を踏まえながらも、多くの場合、必ずしも元の史実や伝説、伝承に縛られずに大胆な虚構を加えて作品が作り上げられます。今回は『平家女護島』二段目を具体的に取り上げ、主に謡曲「俊寛」の表現と比較検討することを通じて、俊寛の姿が原典と比べてどう改変されているのか、そこに原典とは異なるどのような人間像が表現されているのかを考えてみたいと思います。

※参考図書:『新編日本古典文学全集 近松門左衛門集③』鳥越文蔵他 小学館

スケジュール

  日程 内容
第1回 2019/11/13  

講師

三浦 一朗 (みうら いちろう)
本学教授
2007年3月 東北大学大学院文学研究科博士課程後期三年の課程単位取得退学。後に博士(文学)学位取得。
東北大学大学院文学研究科助教、尚絅学院大学総合人間科学部非常勤講師、東北福祉大学総合福祉学部非常勤講師、弘前学院大学文学部・同大学院文学研究科准教授などを経て、現職。
主な編著書・論文として、『春雨物語』(共著、三弥井古典文庫、2012年)、『上田秋成研究事典』(共著、笠間書院、2016年)、『岩沼市史第6巻 資料編Ⅲ・近世』(共編、宮城県岩沼市、2019年)、「文化五年本『春雨物語』「樊噲」と阿闍世説話」(単著、木越治・勝又基編『怪異を読む・書く』(国書刊行会、2018年)所収)など。


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