講座番号 | 0407014 |
期間 | 2022年4月20日 ~ 2022年7月5日 |
回数 | − |
曜日 | |
時間 | 3時間(30分×6回) |
定員 | - |
一般料金 | 2,600円 |
会場 | Web視聴 |
子どもの絵本といえば、明治の中頃までは江戸時代の赤本の流れをくむ粗雑なものばかりでした。これに憤慨した辻村秋峯(当時大阪朝日新聞記者)は、ほとんど自弁で「お伽絵解 こども」(明治37年創刊、不定期)という絵雑誌を発行します。これは大変評判が良く、さっそく東京でも絵雑誌が発行されるようになります。
後続絵雑誌の一つ、「幼年画報」の定期増刊号のなかに物語絵本があり、これが単行本絵本の誕生につながるという観方もありますが、明治41年には『お伽画帖』、明治44年には『日本一ノ画噺』という単行絵本シリーズが発行されます。いずれも文章は巌谷小波です。絵は『日本一ノ画噺』には杉浦非水(グラフィックデザインの創始者)らが担当しました。
これら新しく登場した絵雑誌や絵本には、子どもが眺めて楽しむ遊びの対象という捉え方が強く、販売は主に玩具専門店や百貨店(玩具売場)でした。こうした背景を交えて、近代の絵雑誌・絵本の先駆けとなった「お伽絵解 こども」と『日本一ノ画噺』のご紹介をします。
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永田 桂子
(ながた けいこ)
元本学非常勤講師
京都女子大学大学院家政学研究科児童学専攻修士課程修了(家政学修士)
武蔵野大学大学院人間社会・文化研究科人間社会専攻博士課程満期退学(学術博士)。絵本学会理事、日本児童文学学会理事を歴任。
『絵本観・玩具観の変遷』高文堂出版社、『よい「絵本」とは どんなもの?』『よい「おもちゃ」とは どんなもの?』いずれもチャイルド本社、『絵本という文化財に内在する機能』風間書房、他
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