講座番号 | 0507008 |
期間 | 2023年5月10日 ~ 2023年8月8日 |
回数 | − |
曜日 | |
時間 | 3.5時間(30分×9回) |
定員 | - |
一般料金 | 5,400円 |
会場 | Web視聴 |
『源氏物語』は、当時の貴族社会の現実を虚構の物語世界の基底にしっかりと敷き移した上で、さまざまな女性たちの人生を――とりわけ零落皇族の姫君たちの人生を描いています。今回は、前回読んだ桐壺巻に続く帚木・空?・夕顔巻のいわゆる帚木三帖を、空?の女君の物語に重点を置いて読みます。空?は上流貴族の娘でしたが、父の死後経済的に困窮して、初老の受領(地方官)の後妻になっていました。光源氏との出会いは、彼女の人生のわびしさ、哀切さを照らし出します。なお、帚木巻での光源氏と空?の逢瀬は、源氏のレイプであったという読み方が近年有力になっていますが、その問題についても原文を丁寧に読みながら考えてみましょう。
①雨夜の品定め(帚木巻前半)の「三つの品」の論について
②帚木巻後半の空?の物語を読む
③空?巻・夕顔巻を読む
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藤原 克己
(ふじわら かつみ)
本学特任教授・東京大学名誉教授
1976年3月 東京大学文学部卒業 1980年3月 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程退学 2001年5月 博士(文学)(東京大学)の学位取得 1980年4月 岡山大学教養部講師(‘84年4月同助教授) 1989年4月 神戸大学文学部助教授 1998年4月 東京大学大学院人文社会系研究科助教授(2004年同教授) 2018年3月 定年退職 東京大学名誉教授 【著書】『菅原道真と平安朝漢文学』(東京大学出版会、2001年)『菅原道真 詩人の運命』(ウェッジ選書、2002年) 【共著】『源氏物語 におう、よそおう、いのる』(ウェッジ選書、2008年)『改訂版 日本の古典―古代編』(放送大学教育振興会、2009年)『2008年パリ・シンポジウム 源氏物語の透明さと不透明さ―場面・和歌・語り・時間の分析を通して―』(青簡舎、2009年)【論文】「玉鬘の物語―「柔構造」と「真実全体」―」(『むらさき』第55輯、2018年12月)ほか多数
【学外サイト】
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